内反足・外反足

このページでは内反足・外反足と股関節転位との関係について説明しています

内反足とは

内反足とは足の裏が内側を向いて、通常は足関節が底屈〔屈曲・足底側へ(踵が上がる)〕した動きを示します。

病因は明らかとされていませんが、股関節の後方転位がこの病態を生んでいるのは明らかです。

股関節が後方転位〔内旋・内転〕すると、臀部を突き出した形で起立し、踵が上がって足を前に出し辛くなり、太腿が上に上がらないのでつまづいて転倒しやすくなります。このような状態で常時アキレス腱が緊張し、足先が内側へ向く〔内反する〕ようになるのです。

このような足の内反位を生まれたときから示しているのを先天性内反足といい、凹足〔ハイアーチ〕、尖足の要素を合併します。

外反足とは

外反足とは足の裏が外側を向いて、通常は足関節が背屈〔伸展・甲側へ(アキレス腱を伸ばす)〕した動きを示します。

足先が外を向き、О脚であったり、また、骨盤の後傾(立つ)を伴っていますが、このような病態の裏に、前方脱臼にも近いような股関節の過度の前方転位〔外旋・外転〕がある場合と、後方転位〔内旋・内転〕が過度に進行した状態があります。

このような足の外反位を生まれたときから示しているのを先天性外反足といい、偏平足の要素を合併している場合が多くあります。

根本的アプローチ 

股関節転位が、内反足、外反足、尖足、偏平足、凹足〔ハイアーチ〕、アキレス腱の緊張など脚の症状の原因なのですから、股関節の転位を矯正することによって、これらの症状は根本的に改善されていきます。

尖足の矯正、アキレス腱の手術と部分的に考えて治療を進めても、股関節転位の矯正が十分でなければ、問題はいずれ生じてきます。

このような重篤な症状を生むのは、先天的なものにしろ、後天的なものにしろ、過度の股関節転位が裏にあるのであり、完全な健康体になるには、左右股関節転位を正しく見極めて根本的でかつ持続的な矯正をすることが重要です。

 

内反足の改善例

右脚の長い両股関節内旋 K・Oさん 30代

内反足を治したいといらしたK・Oさん、足の踵を床に付けたまましゃがむ事ができなくなって久しく、両股関節の極度の内旋により足が開き辛く、身体は柔軟性を欠いて、動作がギクシャクとしていました。      

通い始めてからひと月位は右足が長い場合の呼吸器系の症状で息苦しそうでしたが、短い方の左股関節が矯正されて脚長差が順調に縮まるにつれ、息苦しさがなくなっていき、リラックスされるようになりました。  

矯正二ヶ月で、踵を床につけたまましゃがむ事が楽にできるようになったのは、両股関節の内旋がかなり矯正されたためです。股関節が内旋しすぎていると、より内旋するしゃがむ動作が難しくなります。

爪先を外側に開く事ができなかった内反した足も、少しずつ開くことができるようになっていきました。


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