このページではペルテス氏病と股関節転位との関係について説明しています
ペルテス氏病とは
ペルテス氏病は大腿骨の骨頭が血行障害で壊死して関節の変形を引き起こす病気です。
原因は明らかにされていませんが、変形を引き起こしている股関節骨頭部分から視点を少し広げてみれば、この病気もまた股関節転位との関わりがある事は明白です。
ペルテス氏病は発育期に発症し、変形性股関節症と同様に先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全といった先天性の股関節の疾患が背景にある場合が多いのです。
先天的に股関節の形が不完全なこれらの疾患によって、ほとんどの場合、股関節は内旋といって内側に転位〔股関節の位置が正しい位置からずれる事〕しやすくなります。
先天的な要因がない場合もありますが、ペルテス氏病を発症した股関節は過度に内旋している場合がほとんどで、この股関節転位によって骨頭が圧迫されているのです。
症状が進行すると
人生早期に内側へ向くようにと股関節が転位し、活発に活動すると〔ペルテス氏病は男の子に多い〕、股関節転位は急速に進行して行き、発育期にある子供の骨頭を圧迫するようになり、ペルテス氏病という重大な疾患を引き起こすのですが、問題は当然、骨頭部分意外にも出てきます。
この病気の特徴としてあげられる跛行や脚長差、歩行障害ですね。
しかしこれらの症状は、何もペルテス氏病に限定されるものではなく、内旋が過度に進行した股関節の方ならば、誰もが訴える症状です。
根本的アプローチ
つまり、ペルテス氏病もまた、その原因は股関節の転位にあり、成長期に転位が進行したために起こっていると考えられるのです。
そして転位は、骨頭がどういう状態にあろうと、正しい角度へと矯正をすることができますし、矯正することができればこれらの症状は消失し、骨頭の変形も進行しないのです。
発育不全や変形が進行して生じてしまった分の脚長差については、股関節の角度の調整によって、同じ長さにすることが可能です。〔下記のペルテス氏病の改善例をご参照ください。〕
ペルテス氏病の改善例
ペルテス氏病になった骨頭がほとんど発育せず、その股関節窩で上体を支えている部分が左大転子下約1センチになった例の記述が『磯谷療法 磯谷公義 磯谷圭秀著』にあります。
左右骨頭の発育差が約3センチということで、絶対値は4センチか4,5センチとあります。
これはかなりの脚長差になりますが、このような場合であっても、股関節矯正では股関節、骨頭の角度を矯正する事で左右等長にすることができます。
股関節の矯正治療によって、このペルテス氏病の方は大腿骨の角度を矯正して同長に治し、その矯正した角度で筋肉系がささえ得るまでに克服されたのです。
血行障害のあったペルテス氏病の脚は冷たく、細かったのですが、記憶を辿らないと分からないくらいまでその後発育が追いついたということです。
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