このページでは脳性麻痺と股関節転位(脚長差)との関係について説明しています
西洋医学では、運動障害、肢体不自由者の約7割が脳性麻痺が原因で障害を起こしているとされています。
股関節矯正の観点から言えば、股関節が過度に転位〔角度が異常になる〕すれば、肢体は不自由そのものになり、普通に歩行する事さえ不可能になります。
また、脳性麻痺の方の病態である内反足、外反足、尖足、アキレス腱の緊張、これらは明らかに股関節の過度の転位が原因となって起こってくるものです。
これらの症状が改善されたばかりか、言語障害、斜視、内臓の不調、心配されていた知能の発育なども問題なく完治したケースの多くの事例が、礒谷式力学療法にはあるのですが、これらは、股関節というただひとつの原因にのみ働きかける事によって、それぞれに、明らかな改善を見たのです。
脳性麻痺の方の症状の改善例
右脚の長い両股関節内旋
K・Sさん 50代 東京板橋区
脳性麻痺で左上半身に少し麻痺が残るK・Sさんは、若いころから人並み以上に仕事をこなし、一見してお元気なように見えましたが、先天性股関節脱臼、臼蓋形成不全の両股関節は、脚長差が甚だしく、最初にいらした時は、右足が長く、7センチ強もの差がありました。
この脚長差により、左足を引きずる跛行をはじめとして全身の痛み、ゆがみ、内臓の不調が起きていました。
ずっと以前にアキレス健の手術をされています。
二回目にいらした時、大変不調でしたが、施術後、脚長差の改善にともない、状態の方も、劇的なまでに改善されたと仰います。
矯正をうけにいらっしゃる間隔は、その都度、かなり空いているのですが、7回の矯正で、なんと、脚長差1,5センチまで縮まりました。その後は、横ばい状態です。
自己矯正を真剣に学ばれて、頑張られています。
右脚の長い単純系
『磯谷療法』より引用
二歳の時に急な高熱が出た後、小児麻痺と医師に診断された男性の手記の概要をここにご紹介します。
それからの四十年の人生は、筆舌に尽くしがたい数々の苦しい悲しい想い出の連続でした。
普通の人の半分の体力で、風邪で年間合わせて一ヶ月は会社を休み、疲れがひどいので思い切って働くこともできず、極端に細く冷たい左足で体重を支えていました。
この方の脚長差は3センチ、右足が長く右股関節が前方転位、左股関節が後方転位、その角度差を加えると、歩行するときは5センチ以上の差があるためにひどいはこうになっていたと磯谷先生の本にあります。
この過度の脚長差でゆがんだ身体を、短い方の左脚で支えてらしたわけです。
ところが、先生に五分間も治療してもらったところ、3センチも違っていた両脚の長さが見事に同じ長さにそろい、夏でも冷たかった左脚が、ポカポカと温かくなってきました。
家へ帰ってからの数日、顔色に赤みが出て、体に力がわいてきて、なんともいえぬいい体調になりました。
信じられない話かもしれませんが、こういうケースは、股関節矯正をやっていてそれほど珍しいことではありません。両股関節共に後方転位であったり、共に前方転位であると、こういったことはまず起こらないかもしれませんが、この方は、単純系という左右どちらか一方に捩れる股関節の型であったために、左右脚の長さが瞬時にそろい、その後、普通の人の体調とはこんなに良いものだったのかと、はじめて知ったのです。
それから半年間、月二回の割合で通院し、ともすれば前の角度にかえりやすい股関節を矯正しました。脚はめきめきと太くなり、体力もめきめきとついて、矯正をはじめてから三ヶ月後からは風邪を全くひかなくなり、一年後、普通の人とかわらない自信を持つに至りました。
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